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希少糖アルロースの血糖値を下げる効果や摂取方法について詳しく解説

希少糖アルロースの血糖値を下げる効果や摂取方法について詳しく解説

アルロースは希少糖と呼ばれる糖の一種で、天然由来の甘味料です。

アルロースには血糖値の上昇を抑える効果や脂肪の燃焼効果があり、糖尿病や肥満の予防効果が期待されています。

食事によって摂取する糖質は、身体機能を維持するための重要なエネルギー源です。

しかし、糖分の過剰摂取は血糖値を上げる要因であり、糖尿病のリスクを高める原因になりかねません。

アルロースは砂糖の代わりに甘みを加えられるため、砂糖の代替品として人気が高まっています。

本記事では、アルロースの血糖値を下げる効果について解説します。

この記事でわかること
  • 希少糖のアルロースとは
  • アルロースに期待できる効果
  • アルロースの摂取方法

糖質の基本情報やアルロースの効果的な摂取方法についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

目次

アルロースは単糖に分類される糖質のひとつ

アルロースは単糖に分類される糖質のひとつ

アルロースは、ブドウ糖や果糖と同じ単糖に分類される糖質です。

糖質とは三大栄養素である炭水化物、脂質、タンパク質のうち炭水化物に分類されます。

炭水化物は糖質と食物繊維で構成されており、体や脳を動かすエネルギー源となるのが糖質です。

糖質は生命活動を維持する重要なエネルギー源であると同時に、過剰に摂取すると脂肪として蓄積されるため、糖尿病や肥満症などの病気の原因にもなります。

アルロースは希少糖と呼ばれ、自然界に存在する糖の一種です。

アルロースには血糖値を下げる効果や脂肪の燃焼を抑制する効果が期待されており、糖尿病の予防や治療にも利用されています。

以下では、糖質の分類や種類と希少糖について解説します。

糖質は大きく分けて3つに分類される

糖質は単糖類、少糖類、多糖類の3つに分類されています。

糖質の分類は、糖の分子量の大きさによって分けられます。

糖質の3つの分類は、以下の通りです。

単糖類最も小さな単位の糖質ブドウ糖や果糖など
少糖類単糖が2つ以上結合した糖質
単糖が2つ結合したものを二糖類という
しょ糖や乳糖、麦芽糖、オリゴ糖など
多糖類10個以上の単糖が結合した糖質でんぷんなど

単糖類は少糖類や多糖類よりも甘みが強く、糖の結合数が多いほど吸収が緩やかといった特徴があります。

糖にはさまざまな種類がある

大きく分けて3つに分類される糖質には、さまざまな種類があります。

糖質の代表的な種類は、以下の通りです。

単糖類

ブドウ糖穀物などが分解してできる糖であり、自然界では最も多く存在する。
果糖甘味が強く、果物やハチミツに含まれている。
食後の血糖値の上昇が緩やかという性質がある。

少糖類

しょ糖一般的な砂糖を指す糖。
サトウキビやてんさいなどの植物に含まれる。
乳糖動物の乳に含まれる糖。
麦芽糖大麦を発芽させた麦芽に含まれる糖。
オリゴ糖腸内のビフィズス菌を増やす効果がある糖。

多糖類

でんぷん米や麦などの穀物や芋類に多く含まれている糖。
グリコーゲン体内に入った糖が分解されて、筋肉や肝臓に蓄えられる。

少糖類のうち、しょ糖と乳糖、麦芽糖は単糖が2つ結合した状態である二糖類に分類されます。

アルロースは希少糖と呼ばれる天然由来の糖

希少糖とは、自然界に50種類程の少量しか存在しない糖のことです。

アルロースは、ズイナという植物の葉に含まれています。

近年希少糖に対する研究が進められ、血糖値を下げたり脂肪を燃焼させたりする効果が発見されました。

アルロースは糖尿病の治療食にも利用されており、血糖値を下げる効果が報告されています。

人工甘味料ではなく天然由来の糖であるため、健康志向の人も注目する甘味料として人気が高まっています。

血糖値を下げる効果のあるアルロース、普段の食事に上手に取り入れてみてください。
また、糖分の吸収を抑えたり、インスリンの効き目を高める機能があるポリフェノールの摂取などもオススメです。
糖の吸収を抑えて食後の血糖値を上げさせない

アルロースは食後血糖値の上昇や脂肪の燃焼を抑える効果が期待できる

アルロースには、食後の血糖値の上昇を抑える効果や脂肪の燃焼を抑える効果があります。

通常の場合、食事によって上がった血糖値は膵(すい)臓から分泌されるインスリンの作用でゆっくりと下がります。

しかし、暴飲暴食や偏った食生活などをくり返すと血糖値が正常に下がりません。

食後の血糖値の急上昇や血糖値が下がらない状態が続くと、血管が傷つき動脈硬化を起こす原因になります。

砂糖などの糖質の取りすぎは、食後の血糖値の急上昇を招きます。

アルロースは低カロリーの甘味料としてだけではなく、血糖値を下げる効果があるため糖尿病の予防にも注目されている糖質です。

以下では、アルロースの血糖値を下げる効果について解説します。

アルロースはカロリーゼロ

アルロースは砂糖の7割程の甘さがありながら、カロリーはゼロです。

甘いものが好きな人にとって、カロリー制限を行うのは精神的にも負担となりストレスを感じてしまう場合もあります。

ストレスは、血糖値にも影響しかねません。

甘いものを食べたいとき、砂糖の代わりにアルロースを利用すると摂取カロリーを抑えられます。

アルロースはスッキリとしたキレのある甘みがあり、満足感が得られます。

アルロースは食後の血糖値の上昇を抑える

アルロースは、食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待されています。

アルロースは、以下の働きによって食後血糖値を下げます。

消化酵素を抑制消化酵素の機能を抑制し、一緒に摂取したでんぷんや砂糖などの糖質の吸収を緩やかにする。
グリコキナーゼの働きを活性化肝臓でグリコキナーゼという酵素の働きを活性化し、糖分がグリコーゲンとして肝臓に貯蔵されるのを促進する。
GLP-1の分泌促進小腸から分泌されるGLP-1というホルモンの分泌を促進する。
GLP-1にはインスリンの分泌を促す効果があるため、血糖値の上昇を抑制する。

アルロースは脂肪の燃焼を促進させる効果があり肥満の予防ができる

アルロースには血糖値を下げる効果だけではなく脂質の代謝を促す効果があり、肥満の予防ができます。

アルロースは、以下の働きによって脂肪の燃焼を促進します。

GLP- 1の分泌促進小腸から分泌されるホルモンであるGLP- 1の分泌を促進し、脂肪の代謝を高める。
遊離脂肪酸の血液への取り込み量を増加血液中の遊離脂肪酸が筋肉細胞へ取り込まれエネルギーになるのを増加させる。
UCP-1を活性化脂肪細胞中のタンパク質であるUCP- 1を活性化させる。
UCP-1には脂肪を燃焼させる機能があり、脂肪の代謝が高まる。

肥満によりインスリンの効き目が悪くなります。
ポリフェノールには、中性脂肪の取り込みを抑制したり、脂肪のエネルギー燃焼を促進する作用が最新研究で確認されています。
中性脂肪、コレステロールの上昇を抑える作用

アルロースは1日5グラムを目安として毎日継続して摂取すると効果的

アルロースは1日5グラムを目安として毎日継続して摂取すると効果的

アルロースの1日の摂取量目安は5グラム程度で、多くても10グラムが推奨されています。

砂糖の代わりとして利用が可能であるため、甘みが欲しいときに手軽に摂取できます。

血糖値の上昇を抑える効果を得るためには、毎日継続して摂取すると効果的です。

アルロースは砂糖の70%程の甘さがあり、しっかりと甘みを感じます。

脂肪の燃焼効果も期待できるため、ダイエットにも効果的です。

ここでは、アルロースの摂取方法について解説します。

コーヒーや紅茶などに入れて砂糖の代わりとして利用する

アルロースは砂糖の代替品として、コーヒー紅茶などに甘みをつけたいときに利用ができます。

アルロースの甘みは砂糖の70%程で、雑味のないスッキリとした甘さがあります。

糖質の吸収を抑える機能があるため、食事の前などに摂取すると効果的です。

飲み物の他にも、ヨーグルトシリアルなどに甘みが欲しいときにも利用できます。

料理やお菓子作りに利用もできる

アルロースは、料理やお菓子作りにも砂糖と同じように利用が可能です。

ホットケーキマフィンなどのお菓子にも、砂糖の代わりにアルロースを使うとカロリーを抑えられます。

アルロースは、砂糖と比較して熱した際のカラメル化が早いのが特徴です。

香ばしく色味をつけたいブリの照り焼きや、生姜焼きなどの料理に適しています。

運動前にアルロースを摂取すると脂肪の燃焼効果を高める

運動の前にアルロースを摂取すると、脂肪の燃焼量が3割程増加するという研究結果が出ています。

アルロースには脂肪の燃焼を高める効果があるため、ウォーキングジョギングなどの前に摂取すると効果が上がります。

運動の前に、プロテインドリンクなどの飲料に溶かして飲むと効果的です。

運動前のアルロースの摂取を継続すると、運動後の疲労回復を高めたり筋肉量の増加したりする効果も期待できます。

アルロースの取りすぎは体調を崩す場合があるため1日の摂取量を守り継続する

アルロースを過剰に摂取すると、腹痛や下痢などの症状が起こる場合があります。

最初は摂取量を1日5グラムに抑え、体調を確認しながら続けるのが重要です。

特に消化器疾患がある人や元々お腹が緩めの人は、アルロースを摂取する際に体調の変化をよく観察しましょう。

料理に使用する場合も、1回に摂取する量は5グラム以内に収めて摂取するのが重要です。

アルロースは希少糖と呼ばれる糖質の一種で血糖値を下げる効果がある

アルロースは、自然界に少量しか存在しない希少糖と呼ばれる糖質の一種です。

人工甘味料ではなく天然由来の糖であるため、健康志向の人からの人気が高まっています。

アルロースはカロリーゼロの糖質で、血糖値を下げる効果や脂肪を燃焼させる効果があります。

糖尿病の予防や、治療食としての利用も研究が進められている糖質です。

アルロースは砂糖の70%程の甘さで、スッキリとしたキレのある甘みがあります。

コーヒーや紅茶などに甘みがほしいときや料理、お菓子作りなど砂糖と同じように利用ができます。

アルロースは、1日5グラムを目安として毎日継続して摂取をすると効果的です。

血糖値を下げるために、毎日の食事にアルロースを取り入れてみましょう。

この記事の監修者

東京医科大学を卒業後、複数の総合病院内科、東京医科大学病院 糖尿病代謝分泌科を経て、現在の四谷内科・内視鏡クリニックの副院長に就任。


糖尿病専門医でありながら、見逃されやすい内分泌疾患にも精通した総合的な診療をおこなう。

日本糖尿病学会
糖尿病専門医

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